Lesson#225;何だか各論の前に概論で止まっている感じですね。

廊下のどん詰まりにあるソファー。ちょうど計ったような、廊下の幅とソファーの幅。ぴったりと、ちょっとした隙間も無くはまっている。そこに座る彼は、天井を見上げていた。時折髪をいじったりしながら。○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○ガソリンの「値上げ」のせいで…

Lesson#224;ヨレヨレのシャツの分だけの幸せ。

「あの〜・・・」 「あ、いらっしゃいませ。」 「花束をひとつ、お願いしたいんですけど。」 「ご贈答用ですか?それとも・・・」 「え〜っと、友人の誕生祝なんです。」 「そうですか。どのようにいたしましょう?ご予算や、ご友人の好みなどございましたらお伺いしたいので…

Lesson#223;“シリアルキラー”アレックス・パタソンの感動的自叙伝

みな僕のことを心配してくれている人は、明暗の違いはあっても“死(もしくは自殺)”についてその考えの多くを割いている。 それが大問題であるのには大賛成であり、僕にとっても“死”はそれこそ文字通り死活問題である。だけれどもそこに至るものは憂鬱であって…

Lesson#222;こんなこと無意味だ。永久に何も生み出さない。

彼女はカウンターにあごを乗せてカクテルグラスの中、マティーニに浸っている串刺しのオリーブをぼんやり見ている。 彼女は、もしかしたらこのオリーブの実は男性の象徴なのかしら?そうだとしたら、串刺しにされているのも、それを齧るのも、エロティックを…

Lesson#221;砂浜に咲く花と、蝶と海洋哺乳類の屍骸。

16歳は恋をする。可愛らしい少女と、無垢な少年。二人のふれあいは指先だけ。若さのもつ輝かしさ。一瞬のまぶしさ。青々とした木々の葉の隙間から見る陽光に似て。 少女の目を通してみる彼はどれほど魅力的なのだろうか? 少年の目を通してみた彼女はどれほ…

Lesson#220;病人のベッドは意外に小さい。

え〜っと、ちょっとスイマセン。あのマニキュアがね、ちょっと乾いてないんですね。その引き出しの一番上、いや、右側じゃなくて左側の、そうそうそっちのほうに印鑑が。その黒いケースの中にあるんですけど、それ押しちゃってください。はい、はい。もう、…

Lesson#219;絵の中の水平(または鉛直)感。

貪りたい者には貪らせておけばよい。貪りたくない者には貪らせなければよい。 貪りとは必要以上に摂取することである。とするならば以上に膨れ上がる音楽ファイルの容量は貪っているとしか言いようがない。経験以上の何かを手に入れるのに必要なのは量ではな…

Lesson#218;○○子ちゃんに中出し!!

クーポンやなんだかんだと元ある値段が恒常的に下げられている。本当の価値とはなんだったのか?ということは価格の設定の形骸化を示しており、価値の決定に関する保留や投げ出しが蔓延している状況であり、結局みんながぽかーんとしてしまっているのだろう。…

Lesson#217;Glad to be unhappy (Rodgers-Hart)

マンション世代の恐怖というのは存在するだろうか?生家が一軒家ではなくマンションであった私は、それを如実に感じている。24歳である今ですら。疎外と連帯の狭間が家族というミニマルで、プリミティブで、ドグマティックなコミュニティーに存在するという…

Lesson#216;抱きしめて欲しい。と思っているのだ。

巨大なショッピングモールのど真ん中で、ベンチに座りソフトクリームを食べる少年の目の焦点は宙空の一点である。そのぼんやりとした表情には特にこれといった感情を読み取ることはできない。おとなしそうにしている。隣の大人は父親だろうか(後にこの大人が…

Lesson#215;僕は君にぶって欲しい訳ではなく、

彼の人生において自己疎外がどれほどの意味を持っていたのかは、彼自身がそれを明確に認識するにいたらなかったとしても、彼の作品からは如実にそういった色が読み取れるのである。ある物事を一度、とことんまで疑いぬきながら、最終的に本能によってそこに…

Lesson#214;フィリピン人の彼が中国のジムでボクシングをする理由。

なんとなく彼らに対し開けっぴろげになれないのは、なぜだろうか?決して彼らが好人物でないと言うわけではない。僕はやはり友達を作るのが下手らしい。あんなにすばらしい人物に囲まれながら誰とも共感しないと言うのは、やはり僕自身が下賎な人間だからな…

Lesson#213;24秒の3600倍(さらに365倍)。

ラスタファリズムが生み出した音楽がコズミック、スペイシーな感じなのは、それが(内、外両方の)宇宙を捉えようとする宗教だからであり、仏教発の音楽はどこへ行き着くのだろうか、と考えていると、キリスト教発はクラシックとロックに行き着いた、といって…

Lesson#212;記憶者/記録者としての写真家。

ハードであると同時にソフトである。ハードであるかソフトであるかの差異。それは先行者がモノなのか、タマシイなのかという違いでしかないのだろう。前者であればハードらしくなり、後者であればソフトらしくなる。またハード、ソフト、どちらかとしての生…

Lesson#211;炎とその外縁(1600度/25度)。

野のウサギはそれを罠と知らずに捕われわれの食卓に上がる。犬はよく調教され、罠に打ち合わせ通り、体よく獲物を追い込む。 社会によく適合し、幸せを手にする人々のことを十把一絡げにして機械の中の一歯車である。そこには個性も自由も何もない、不毛だ。…

Lesson#210;ジャズの引込み線。

恋とはやはり悲喜こもごも、であります。悲しみか喜びかどちらの占める割合が多いのだろうか。きっとそれはフィフティ/フィフティ、結果的にはプラマイゼロとなるのでしょう。恋が人生・人格に及ぼす影響について考えるにつけ、それが学歴や収入なんかより…

Lesson#209;ハマグリに化かされた男の顛末。

本当に、友情って言うのは難しいな。彼女たちは、まぁ所謂“堅い絆”で結ばれていたはずなのだけど、結果的にはあんなふこうなことになっちゃって。いやー、あんな友情ばっかりなら生まれ変わるときはまた男が良いね、気楽だろう。 /\/\/\/\/\ あの…

Lesson#207;箱型の凧。

彼女は知らなかったのである。もし知っていたとすれば、あの行為は無意識のなせる業であり、無意識と言うものがあまりにも残酷な代物であるとしか言いようがない。 ・−・−・−・−・−・−・ あの子が急に物陰から現れ、彼女の腿あたりにその肩をどんとぶつけて…

Lesson#205;統計学者にとっての偶然/神学者にとっての奇跡。

誰が何処に誰を迎えるか?それは非常に重要である。僕の頭の中に新たに進入してくる情報たちは、それを知らなかった僕に死をもたらし、新たにそれを知ってしまった僕に生を与えるのだ。増加や拡大、付加と言ったものが単純に良しとされるのは釈然としない。…

Lesson#203;ずわい蟹姫の爽々しい悪口(あくたい)。

さぁ、賽は投げられた。馬上の彼女(女性であることに驚いてはいけない。彼女の家系は過去勇敢な戦士を多く輩出してきた。先の戦役にて活躍した北部戦線砲兵隊長ホル・ラデゥエス、王室直轄遊撃部隊のリーム・アリーンはそれぞれ彼女の大叔父、父の従兄弟にあ…

Lesson#202;竜骨座の王子(気も漫ろ、な)。

『偶然の恋人』を見ました。 え〜っと、まぁ、恋愛映画ですね。たまにこんなのを見ると、良いなぁ。と、単純に思います。何が?恋愛することが?いいえ、他人の幸せが(つまり羨望プラス共感)。こうね、幸せが幸せを呼ぶって感じでね、ある人の幸せによって他…

Lesson#201;コネチカット暮らしが長かったもので(38歳・独身)。

磯山さやか氏が気になります。うそです。いや、うそではない。なんせ変なトラックバックがつくのだから。これはその他の文言に反応して自動的につけられたものでしょう。そしてそのような文言の現れる日記・ブログの類の著者は磯山さやか氏に興味を持つ可能…

Lesson#200;貝。

なぜ連作(一綴りの。スイート。などなどそういったもの)なのか?と言う問いと、なぜ(同じタイトルを冠していながら)分断されているのか?と言う問いは、表裏一体乃至まったく同じなのではと思われます。これはクラシックの楽曲についてですが、半ば崩壊しか…

Lesson#199;100%KFC(こっち振り向いてちょうだい)。

いま霜に浮いてあらわれた、この陶片は白く青くあまりに美しく、私はふたたび人の見る目にまかせたくない思いに駆られ、こなごなに砕いて土にかえしてしまった。(幸田 文「かけら」より)思い出とは重要この上ない。レコードを聴くとき、ステレオの前で正座し…

Lesson#197;女子アナの鼻を折る/捥ぐ。

そんな狂気の沙汰が許されるわけもない。彼女はきっと人生始まって以来の暴力に、あわて、恐れ、おののき、へたり込んでは僕から離れようと後ずさり。ああ、なるほど、彼女は僕にそんなものを求めてはいなかったのか。いまさらだが、もう遅いよ。誰も来ない。…

Lesson#195;またしても子供である自分(との対話)。

少年漫画の多くがその主人公を少年においております。これが幼児的万能感を助長しているのではないか?と思います。そしてそこから脱却することなく青年期を過ごし大人になっていく。さらに広く、大人の間でも少年漫画が読まれている。その名に“少年”を冠す…

Lesson#194;それがあたかもJazzであるかのごとく

久しぶりに書き込んでみるとカウンターがあがります。もしや新たにここを教えた僕の先輩がすごい勢いでチェックしているのではないだろうか?いや、そんなことはなかろう。 え〜、昨日はスクールカウンセラーのもとへ行き、いろいろ話してみたのですがケツが…

Lesson#196;蓼食うナメクジ

キッチンで 刃物を探し 彼はこちらにやってくる あれはいつもの脅し 実際には 生死にかかわるほどの 傷を 負わせていわけじゃないえぐられた肉 今さっきまでは 私が この塊を 養っていた床 床 床 目に入るのは それだけユーミンの声福山さんの声児玉清さんの…

Lesson#193;その存在を同定するための手法(還元法に代えて)

逃亡四日目。 人はなぜ日記を書くのか? イエス、それはその日を整理するためである。人の一日とは、その思考を朝の起床から、就寝まで追うのは当人でも不可能であり、散らかったものを整理するのは秩序だった人間生活にとって重要なことです。僕らO型はそう…

Lesson#784i;Super Distortion(轟音の中で)

ただ、後悔して、後悔して、自分を恨んで、恨んで、 つまんない人生にはするなよって言ってるわけ。 E.Yazawaぽか〜ん、となってしまいました。急に。まぁいつもそんな感じだと言われればそうかもしれませんが。 ああ、マナカナがかわいい。だの、高出力のピ…