Lesson#242;『スウェディッシュ・ラブ・ストーリィ』を観て。

少年期の恋愛における喜びや悲しみやむず痒さや痛みや何かが美しく表現され、陶酔させられる。
なんてへらへらさせられていたら、もうすごい展開でした。ラスト15分は『〜ラブ・ストーリィ』なんて言うタイトルからは予想だにしない不条理ギャグの応酬。確かに暗雲は開演時から立ち込めておりましたが(字義通り真っ黒な場面から始まる。と言うか前奏曲なのか?あれは。犬の鳴き声やバイクの音はヒステリーそのもの)それら一切合財を最後にぶちまけるのは、あきらかに“あぁ〜めんどくせぇ〜このはなし、おわらせらんねぇなぁ〜もういいいや”と言う放り投げ感が満載です。
しかーし、コリアン・ラブ・ストーリィに対してああこんなものでしょう、ちょっと90年代日本を感じさせたり、徴兵制ゆえの俳優の年齢的な微妙な感じとか、可愛いんだけどギリギリでちょっち惜しい女優とか、古くさい考えの母親(きっと母系社会なんでしょう。オモニーが重荷。うぉ〜くだらねぇ・笑)とか、日本におけるタブゥーがどくどくと脈打って噴出している様が、さらにそのメインストリーム感ががっつり掴むんでしょうね、おば様の心を。え〜、ヲタク文化と一緒です。
と言ううわけでほぼ40年前の北欧におけるラブ・ストーリィのスタンダードが実はこういったものであった、と言われてもああそうかと言うしかありません。
でも、すごいぞロイ・アンダーソン監督!26歳でこれは撮れない!!