Lesson#173;もしも人生の全てを星座のせいに出来るなら。

昨日は花火のことを書いておきながら本当に書きたかったことがごっそり抜け落ちておりました。
え〜アレは大学一年のときの大濠花火大会のときのことでありました。実は僕、その人と連れ立って歩いていれば誰もが羨むような美女をですね、お誘いしておったのです。『(僕)浴衣着てきてね。』『(彼女)うん。わかった。』なんてやり取りを前日にしたりなんかして。で当日は“まさか”(嘘・笑。本当は7割方雨だろうとの予報でした)の雨にて順延。翌日に花火大会は粛々と行われたのですが、彼女は学校の実習があって来られず。僕は高校が一緒だった男友達と花火を見ることと相成りました。
あの人を花火に誘う。今思えばかなり無謀なチャレンジだったのですけど、なぜOKがでたのか未だに疑問であります。大学に入ってまだ4ヶ月。今から4年前、田舎から出てきたかなりきつめのダサさをプンプンに撒き散らしていた頃(だからと言って今の僕がソフィステェケイトされてイケている。と言う訳でも無いんですけれどね。二、三ヶ月前の演奏会のDVDを見ながら僕が座っていたポジションでギターを弾いているものすごいブサイクにドン引き。いやよく見ると俺だ・笑。などと言う現状であります。こんなだから誰からも誘われなかったのでしょう・涙)の僕であります。きっとものすごくおおらかな女性(母性を通り過ぎて母神性と言った感じ。もうそのオーラは絶大で、なんと卑小な人間なのだろう、自分は。と自己嫌悪に陥った所から、彼女の笑顔に救われる思いがする。と言うよく出来た流れだ。これだから世の多くの男性が彼女に惹かれずには言われない訳である)だったので、哀れに思って付き合ってくれたのでしょう。
あのときの彼女が大学三年だったので、今の僕はそれよりも二歳もお兄さんになってしまっています。なんと言うか『あの日雨が降っていなかったらどうなっていたことだろう』と思うわけです。上述の通り彼女と当時の僕との(今でも。とは思うのですけどあのときの方が遥かに)不釣合い感はものすごかったので、何にも進展は起こらなかったとは思いますが、色々と考えをめぐらせています。先に社会人になった彼女に追いつこうと就職しているかもしれない。即興演奏なんて経験しなかったかもしれない。精巣腫瘍にもならなかったかもしれない。Web日記も書かなかったかもしれない。こんなに多くの単位も落とさなかったかもしれない。鴨肉が上手いなどとは思わなかったかもしれない。セルフレームの眼鏡だってかけていたかもしれない。ボールペン派ではなくいつもシャーペンを使う人だったかもしれない。自殺うさぎも読まなかったかもしれない。シンセも買わなかったかもしれない。寝酒にウォッカをワンショットなんてやらなかったかもしれない。何よりもこういった夢想に囚われ(勉強の)筆が進まなくなることも無かったかもしれない。
一晩の天気と言うものが瑣末なものではなくその人の一生を左右する、と言うのは十分にありえる。今日もどこかで花火大会が順延になっています。雨によって一組の男女が結ばれるかもしれないし、結ばれないかもしれない。さて、あなたが運命の人に出会うのはどのような天気の日でしょうか?日曜午前の小雨、真冬の晴天午後二時、春真っ盛りの重苦しい曇り、もしくは(今現在の日本にとって非常に未来的な) 亜熱帯性のスコール、夜分に降り積もった雪がガチガチに凍りつく早朝。僕の場合は風の強い日のような気がします、フェーン現象で。

Six

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