Lesson#150;チョコバー・ゲイバー・シガーバー。

 昨日見ていたどうぶつ奇想天外の中で“チンパンジーの厳しい上下社会”と言った趣の特集が組まれていました。これを見て『チンパンジーも私達みたいな社会で生き抜いているんだなぁ。大変だろう。』と言った感想を安直に持つ事に対し、大きな危惧が僕の中にあります。
 第一に“僕らに彼らが似ている”などと思ってしまう点。これは僕ら人類と言うものが生命史上では新参者であり、その悠久の時の中では近代的な社会など瞬きに過ぎない。と言う事実を看過してしまっているのではないか?と思わせます。彼らチンパンジーが今現在生きる社会は、私たち人類が生命の進化の極北にあるとするなら、ヒトも過去経験したであろう社会であり、結果的には『“過去”を今も引き摺っている現代人』がいるだけでしかない。要するに彼らが進化の最先端にいるとされる“人間”同様の成熟した世界を持っている。のではなく、僕らが彼らから分離してここまで来たのだ。この観点が抜け落ちた、ヒトと自然をぶった切っている断層的思考を私たち人類が持ってしまっているからこそ、今日のような状態に地球はなってしまったのではないでしょうか?
 そして第二に、彼らの行動を私達の日常にアナロジーさせて考えてしまう点。これは彼らの行動を理解し易いようにこちら側の出来事に置き換えて見てしまう、単一文化主義的な見方がどうもしっくり来ない。なぜなら、過去西洋文化が異文化に接する際、奇怪な風習を何とか自分らの知識体系で回収しよう(そして自分達に同化させよう)としてきた歴史に似ているように思われるからです。もしかすると、彼らチンパンジーは、彼らの信ずる所の神の崇高な意志によって、ああいった行動を取っているのかもしれない。と言った想像力の欠如は、酷くつまらないものにしてしまうのではないでしょうか?この社会を。
 
 うわ〜、なんか自分で書いててすごいなぁ。いきおいで書くと脇が激甘な文章だ。『第二に〜』って言う件はもうめちゃくちゃですね。半分嘘、見たいな(笑)。先生方に失礼ですね、チンパンジーを研究なさっている。文化については比較文化論やらなんやらかんやらで緻密な議論がなされているので、僕みたいな素人がこんなこと言ってはいけませんね。あいすいません。
 でもまぁ、『第一に〜』の件は半分本気ですね。自然とヒトとが断絶されている、っていう見方は現代人類の妄想のように思えます。妄信、目が見えなくなっている、と。Love is Blind.って感じで(笑)。古代人や多くの土着先住民の方々にはこういった二項対立的な発想はきっと無いでしょうね。
 そんなわけで皆様見に行きましょう!『不都合な真実』を!!