Lesson#144;ホワイトカラーエグゼンプション、というプレイ。

 ついにJBことジェームス・ブラウンが逝ってしまった。巨星落つ。であります。
と言っても大きな事件ではありますが音楽史的に彼の死をもって大きな変革が起こることは無いでしょうね。何せ過去に一度死んでますから(まあ、あの時は語法だったのですけど・笑)。

え〜、昨日から大分の実家に帰ってきております。今日は別府大学吹奏楽団の定期演奏会へ行ってまいりました。なんと“第一回”であります。第一回から“定期”と名乗ることが微妙な転倒だろ?そうだろ?などとくだらない言葉の揚げ足取りなんてするのは演奏者に失礼ですね。そして“第一回”からゲストが須川展也さんであります。泣く子も黙るサックスプレイヤー。なんでそんなに豪華なのだろうと思ったら、なにやらNHKの番組がらみらしく、須川さんが別府大学吹奏楽団を指導して云々かんぬん、って言う体の番組の一環らしいです。なので、映りが良い様にでしょうか、『前のお席から詰めてお座りください。』と言うアナウンスが何度も何度も入っておりました。カメラも僕が確認しただけで業務用が6台、マイクもミキサーの手元を見る限り5本。すごいですね。このまえ初めて知ったのですが九大吹奏の定演はカメラ三台にマイク一本(しかもダイナミック。見るからにShure SM57・笑)でした。だから『すげー豪華じゃん。』と思いましたね、今日は。

演奏に関しては、アンサンブルがすごく良かったです。ハーモニーとかバランスが綺麗でした。選曲もそういうところが栄える曲ばかり。けして振り切れることなくクールな感じが、優雅な美しさを作り出しておりました。磐石で、落ち着いた演奏で安心できたし。ソロになると少し引っ掛る所もあったけど、まあそんなのはね、関係無いっすよ。最近こういう演奏は聴いたこと無かったので素直に感心しました。世間一般では、ブラスの醍醐味がどうたらこうたらうんぬんかんぬん、とかあるんだろうけど何と言ってもすっきりとした美しさが、今の僕の気分にマッチしていてよかったです。ボレロの最後はもう少しキレててもよかった気はするんだけれど。

そして須川展也さんですが、もうすごいのね、これ。って、僕自身サックスの技法に関しては詳しくないのだけれど、確実に近代楽器の可能性の大きさを見せ付けられました。しかし『ほ〜ら、ほら。こんなこともできるんだぜぇ〜。』って感じがぬぐいきれず、逆に一発芸のように見えて『で、音楽的にどうなの?』と言うポカ〜ンな印象が残ってしまいました。技法と音楽って言う物の関係性をもう一度僕自身が考え直さねばならないようです。今後の即興演奏に生かして行こうと思います。

辛島先生おつかれさまでした。