Lesson#9;時は友人を他人にする

『じゃあ、僕はフィレをウェルダンで』
『私はサラダだけで良いわ。あとお水頂戴、レモンも一緒に』
『あれ?どうしたの』
『何かね、きついのよ。食べるのが』
『あれまぁ、それは大変ですこと』
『あら、冷たいのね。たまには心配なんて、紳士的なことでもしてみたら?』
『君の口から“紳士”なんて単語が出てくるとは、驚きだね』
『注文してから料理が来るまでの間くらい、楽しい会話を心がけなさい。特に私といる時は』
『はいはい。でもこう見えて、意外と“楽しい会話”は得意なんですよ』
『ではお手並み拝見と行きましょうか』
『喜んで。察するに何か厭な事があったのでしょう?ご令嬢殿』
『単なる神経症よ』
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移植しか残された道の無い病を患う人。
『私は誰かが死ななきゃ助からない。自分が助かるために誰かの死を願うなんて、人殺しと変わらないわ。』
やはりここいらがヒトの限界なのでしょうか?
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Let’s Stop This Nonsense.